6. ドメインネームの多様な価値(メリット)とは? 取引事例 |
6-1. ドメインネーム自体の経済的価値・知的財産的価値 |
ドメイン名は、申請が「早いもの勝ち」で「世界に一つ」というその特殊性とその多様な価値から金銭的価値が見出され売買の対象になる。
- 高額売買
- コンパックの子会社が、カルフォルニアのアルタビスタテクノロジーという会社から「紛らわしいドメイン名 4億7000万で買い取る」と言う記事が 毎日新聞(1998年8月1日)の紙面に掲載された。
- 早い者勝ち
- 朝日新聞(1998年12月6日)に「エクソン・モービル失点・・・アドレス名とられた」「韓国の一青年 新会社名で登録 買い取り価格は高額に」という記事が掲載された。その後、実際に[exxonmobil.com]というドメインネームは、エクソン・モービル社の名義になっている。
- ドメイン市場が誕生する
- 既に高額なドメイン売買が内外でおこっており、すでに国内にもオークション市場がある。
郵政省通信白書(12年版)に、「使いやすいドメインネームの実現と新たな市場の開拓への取組」・「我が国ではドメインネームに対する関心は比較的低くなっており、多言語ドメインビジネス等も含め、新たな市場として目を向けることも重要」とあるように国自身もその重要性につき白書で述べている。
- ドメインネームは、不動産・商標!!
- ドメインネーム…
《「ドメインネームは、サイバースペースの不動産であると同時に、商標です。ドメインネームは「仮想アイデンティティ」を確立します。不動産の場合は、「場所・場所・場所」とその所在ばかりが大切にされますが、ネット上では、それが「ドメインネーム・ドメインネーム・ドメインネーム」となります。》とアメリカでは、ビルゲイツ氏に匹敵する有名人であるがエスター・ダイソン氏の「未来地球からのメール」に書かれている。
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6-2. 組織アイデンティティ・組織イメージの表現 |
- 企業のCI活動への利用
- 会社名・プロジェクト名・商品名等様々に利用される。テレビコマーシャル・封筒・名刺・看板・パッケージ・ポスター等にアドレス自身が利用される。
- IT対応・先進イメージ
- 高度情報通信時代に対応できる企業・グローバルな活動を展開する意欲を持つ企業イメージを演出できる。名刺や封筒にアドレスを表記していない場合、IT時代においては、組織信用を失う。
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6-3. 利用者の良好な情報アクスセシビリティ |
提供される情報のコンテントをベースとしたドメインネームを用いることがある。これにより利用者は、必要とする情報を誰が提供しているかが不明である場合にもその内容からアクセスすることができる。
ocha.co.jp=お茶屋 soba.co.jp=そば屋 umeboshi.co.jp=梅干屋 sony.co.jp=ソニー hitachi.co.jp=日立製作所 nec.co.jp=日本電気 nomura.co.jp=野村證券 kantei.go.jp=首相官邸 whitehouse.gov=ホワイトハウス(米国)など
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ドメイン名の誤認からホームページのアクセス数が増えてしまうことがある。かつて、altavista.comは、アルタビスタテクノロジーが所有していたが、コンパックの子会社が「アルタビスタ」というホームページの検索システムを運営していた。この検索システムを利用する人が、間違って入力するために1日50万件のアクセスがアルタビスタテクノロジーに流れた。
日本の事例・・・・・・検索システム[goo.ne.jp]を[goo.co.jp]と間違って入力するためアダルトサイトにいってしまう。その結果、アダルトサイトは、圧倒的にアクセス数が増えてしまう。
米国の事例・・・・・・ホワイトハウス[whitehouse.gov]を[whitehouse.com]と入力するとなんとアダルトサイトにいってしまう。世界中からのアクセスがwhitehouse.comへ殺到する。
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※本文参考 「ドメインネームのすべて」 21世紀インターネット新時代への展望 郵政省電気通信局・監修より
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